

日中のキャンプ場は、青空のもとで緑に囲まれた開放的な雰囲気が魅力ですが、実は「夜」もまた違った良さがあります。
日が暮れると空気がひんやりとし、昼間とは一変。
キャンプ場は山間部にあることが多いため、昼間との気温差は10℃〜20℃にもなることがあります。
春や秋のキャンプでは、薄手の羽織や防寒着を一枚持っていくと安心です。
夜になると周囲の街灯がほとんどないため、テントやランタンの灯りがぽつりぽつりと広がり、静かな暗闇に包まれた中に温かい光が点在します。
その風景は、日常の喧騒から離れたキャンプならではの空気感を感じさせてくれます。天気が良ければ星空もくっきりと見え、夜空を見上げるだけでも心が落ち着くひとときになります。

夜のもう一つの楽しみは焚き火です。
肌寒さを感じる空気の中で火を囲む時間は、キャンプの醍醐味のひとつ。
薪がパチパチと音を立てながら燃える様子をぼんやり眺めたり、火の暖かさに包まれたりと、自然の中で過ごす時間がより豊かに感じられます。
特に子どもたちは焚き火に興味津々で、薪をくべたり、火の番をしたりと進んで手伝ってくれることも多く、普段とは違った姿を見られるのも嬉しいポイントです。
日常ではなかなかできない体験に触れることで、家族の思い出もひとつ深まるような気がします。
さらに、自然豊かなキャンプ場では、季節によっては思わぬ出会いもあります。
6月下旬ごろ、夜の川辺では運が良ければ蛍が舞う様子を見ることができます。ふわりと光る蛍の姿はとても幻想的で、子どもも大人も思わず見入ってしまう光景です。
昼とはまた違う表情を見せるキャンプ場の夜。
焚き火の暖かさ、星空の美しさ、自然の静けさの中で過ごすひとときは、心も体もリフレッシュできる大切な時間になるはずです。
